HIVは非常に突然変異しやすいウイルスなので、とても早いスピードで進化していきます。
HIV感染者は抗HIV薬を飲むのですが、普通に飲んでいるとHIVが突然変異し、薬に対して耐性を持つようになります。薬を飲むと弱いHIVは死滅しますが、進化して耐性を持ったHIVは平気で生き残るようになるのです。
このため、HIVの薬はいくつかの種類を同時に飲んで、耐性を持つHIVの発生を抑える治療法を行うことが多いです。
この抗HIV薬は1日に1~2回飲むのですが、月に数回飲み忘れるだけでHIVが耐性を持って薬が効かなくなる場合があります。薬が効かなくなるということは、患者さんの命に関わってきます。
このため、投薬治療を受けている人は毎日忘れずに薬を飲むことが非常に大切になります。
薬には副作用がある
抗HIV薬には副作用が出ることがあります。
- 肝臓の異常
- 腎臓の異常
- 眠気・うつ・集中力低下など精神的なもの
- 心臓・血管の異常
- 血糖値の上昇
- 血液中のコレステロール増加
- 骨粗しょう症
- 発疹
このような副作用が主にあらわれます。
一昔前の抗HIV薬は副作用がもっと強かったのですが、薬が開発するにつれて副作用の少ないものが登場してきました。
現在では抗HIV薬は副作用が抑えられたものが使われています。
ただ、途上国などでは副作用の少ない新しい抗HIV薬が高価なため、比較的安価だけれども副作用の強い一昔前の薬を使っていることが多いです。
コメント