AIDS(HIV)の治療法

HIV

現在の医療では、体内からHIV(エイズウイルス)を完全に排除することはできません。
しかし、治療法はとても進歩しており、HIVウイルスに感染してもエイズ発症を抑えることができ、健康を回復したり維持することができるようになっています。
1990年代頃までは、死に直結する病気ととらえられていましたが、状況は変化しています。

 

HIV感染症の治療は、HIV(エイズウイルス)の増殖をおさえる、「抗HIV療法」が主なものとなります。

抗HIV療法では、HIVの増殖を抑える「抗HIV薬」を服用します。
抗HIV薬の服用を始めることにより、HIVの増殖をおさえてウイルス量を減らしていきます。
ウイルス量が減ってくると、CD4陽性細胞数も増え、体の免疫力が回復します。

抗HIV療法では、効き方の異なる複数の抗HIV薬を1日に1~2回、服用します。
医療の進歩により、1日1回1錠服用する薬も開発されています。
ただし、薬は決められた時間に正しく飲む必要があります。
薬の飲み忘れが続くと、HIVはその薬が効かない耐性ウイルスとなり、治療が困難になることがあるので注意が必要です。

抗HIV療法は、感染が分かればなるべく早く始めた方が良いといわれています。
早く始めた方が健康を維持しやすく、体内のウイルス量が減ることで、他の人へ感染させるリスクも低くなります。

 

このように、HIV感染症の治療はなるべく早くから継続して行なうことが大切ですが、長い期間治療を続けていくうちに、薬の副作用や生活環境の変化など、様々な問題に出会います。医師に任せきりではなく、自分の生活パターンなどを考慮し、自分自身が積極的に治療方針の決定に関わることも大切です。

なお、エイズ発症後での治療は、発症前と比べて難しくなるため、より高い治療効果を得るためには、HIV感染を早期に発見し、早期治療につなげることが大変重要です。

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