スーパー淋病とは、一般的な淋病と比べて、症状が強く重症化する性感染症です。
淋病の治療方法として用いられてきた、抗生物質である「セファロスポリン系」や「ペニシリン系」に耐性があるため、さまざまな薬物療法によって完治する淋病と異なり、注射や内服薬などの薬剤が一切効きません。
淋病の原因となる淋菌は耐性ができやすいために、わずか数年経過しただけで、耐性を持つ耐性淋菌が急増するといわれています。スーパー淋病を起こすスーパー淋菌とは、この薬剤耐性菌のことを指します。
スーパー淋病は、HIVよりも危険だとされる新型の淋菌「H041」が、2011年に京都で31歳の女性から発見されましたが、感染源や感染経路などは明らかではありません。日本では、この感染例しか報告がないようです。
抗生物質や抗菌薬を投与しても治らないスーパー淋病の報告は日本以外にも、オーストラリアやフランスなどヨーロッパであげられていますが、日本で発見されたスーパー淋菌と同一のものかは明らかではありません。
スーパー淋病は、極めて感染力・致死率が高い、膿毒症をも引き起こす恐ろしい病気です。また、新たな薬剤に耐性を持ってしまうこともあり、厳重な警戒がされています。
不特定多数の相手と性交渉をしないことが感染率を低下させたり、予防につながってきたりします。
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