通常の性行為によって感染しますが、トリコモナスは乾燥には非常に弱い一方、水中では長時間感染性があるため、家族内での感染や便座、お風呂での感染が知られています。
潜伏期間
トリコモナス感染症は感染してから症状が現れる期間、潜伏期間は男女ともに早くて約3日、遅くても1ヶ月経ってから、平均的には10日前後であると言われています。
自覚症状がない場合は、潜伏期間がはっきりと特定できないこともあります。
男性の場合は性感染した場合は痒みや膿、排尿痛などの症状が出ることが多い中、トリコモナス感染症は男性の症状がないことが多いです。
しかし感染力は高く、一度の性交渉で感染する可能性が高いのが特徴です。
パートナーの女性が膣トリコモナス症であると診断されたら、すぐに治療を開始する必要があります。 女性の場合では、無症候性感染者が約20〜50%いると言われていますが、その中の3分の1は6ヶ月以内に症状が現れるなど潜伏期間に幅があります。
トリコモナス原虫に感染した場合は、症状があらわれていなくても性行為などを行うと相手に移してしまう可能性が十分あります。特に若い女性の腟トリコモナス症が増加してきているのは、潜伏期間中の性行為やそれに類似した行為が原因であることが明らかになってきています。
またトリコモナスは感染力が高いので、潜伏期間の感染者と同じお風呂やタオル、トイレなどを共有することで感染してしまいます。
感染について
- 女性の場合、腟トリコモナス原虫が、腟や子宮頸管に寄生します。
- 感染源が原虫ということもあり、性行為以外でも下着、タオル、便器、浴槽での感染があります。
症状
【男性】
- ほとんどが無症状で、症状がある場合も軽く排尿時に不快感がある程度。
【女性】
- 白または黄色の泡状または膿を含んだ悪臭を伴うおりものが出る。
- 女性では無症状の場合もあります。
- 外陰部に強いかゆみがある。
- 排尿、性交時に痛みがあることも。
- ひどくなると外陰部が赤くただれる。