性感染症(STD)研究所

口唇ヘルペスと性器ヘルペスの違い

ヘルペスには、「口唇ヘルペス」と「性器ヘルペス」の2種類があります。

口唇ヘルペスと性器ヘルペスの違いは、その原因となるウイルスの違いが挙げられます。

ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」が原因となって発症する疾患なのですが、このウイルスには2つの型があります。単純ヘルペスウイルスⅠ型と、単純ヘルペスウイルスⅡ型です。

このうち口唇ヘルペスの原因となるのは単純ヘルペスウイルスⅠ型で、他にもヘルペス性角膜炎やヘルペス性歯肉口内炎などを引き起こすことがあります。
これに対して性器ヘルペスの原因となるのは単純ヘルペスウイルスⅡ型で、他にも臀部ヘルペスやヘルペス性髄膜炎を引き起こすことがあります。

つまり同じヘルペスでも口唇ヘルペスと性器ヘルペスとでは、その原因となるウイルスの型が異なるというわけです。

 

口唇ヘルペスと性器ヘルペスでは、症状があらわれる部位にも違いがあります。

口唇ヘルペスを発症した場合、症状は口唇やその周辺を中心にあらわれますが、性器ヘルペスの場合、女性の場合は外陰や膣の入り口、子宮頸部などに、男性の場合は亀頭や陰茎体部、包皮に症状があらわれます。あまり多くはないものの、お尻や太もも、肛門に症状が出ることもあります。

口唇ヘルペスも性器ヘルペスも「単純ヘルペスウイルス」を原因とする疾患ですが、このウイルスは、一度感染すると体内から完全に駆逐することができません。

もちろん薬を服用・塗布することで、ウイルスの活動を鎮静化したり、増殖を食い止めたりしてヘルペスの症状を軽快させることは可能ですが、ウイルス自体をやっつけることはでません。

そのため口唇ヘルペス、性器ヘルペスともに再発しやすい傾向にあります。ただしその“頻度”には微妙な差があり、口唇ヘルペスの再発頻度が1年に1~2回程度であるのに対し、性器ヘルペスの発生頻度は多い人で1年に6回以上になります。
そのため頻繁に性器ヘルペスの再発を繰り返す人に対しては、再発を予防するための薬物療法が行われることがあります。

 

ちなみに口唇ヘルペスが再発しやすいのは、

が多いのですが、性器ヘルペスは、

 

口唇ヘルペスから性器ヘルペスになることもある

ここまで口唇ヘルペスと性器ヘルペスの違いについて解説してきましたが、実はこの2種類のヘルペス、全く無関係というわけではありません。

性器ヘルペスの原因となるのは単純ヘルペスウイルスⅡ型ですが、口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルスⅠ型によっても感染することがあります。そのため、例えば口唇ヘルペスを発症している人とオーラルセックスをした場合、あるいは口唇ヘルペスの症状が出ている部分に触れた手で性器を触った場合、陰部に単純ヘルペスウイルスⅠ型が感染し、性器ヘルペスになってしまう可能性があるのです。

ヘルペスウイルスは感染力が強いウイルスですので、症状が出ている時は患部への接触を避けたり手洗いを徹底したりというのはもちろん、寝具やタオル、食器の共用を避けるなどして間接的な接触も極力控えるようにしましょう。

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